“生”教育
これまでに助産師として[性教育]を行う機会をたくさんいただきました。
いつもそうなのですが、[性教育]というものに抵抗があるのは大人の方。保護者の方に「子どもさんと一緒に聞かれませんか?」とお誘いしても
「いやらしいことを教えないでほしい」「一緒に聞くなんて恥ずかしい」と
遠慮されることが多いです。
これは、保護者である大人が十分な性教育を受けておらず
“性”=恥ずかしいもの=いやらしいもの と思っている人が多いから。
しかし、私は[性教育]は[生教育]だと思っています。
[生]せい、いきる、なま、いく、うぶ、しょう…
それぞれの生命、生き方、について生の声でお伝えして、胸を張って生きてもらうこと。自分と他人の生命を大切に生きること。そのための[生教育]だと思います。
先日、幼児~中学生と保護者を対象にしたお話し会を開催しました。
事前に「“いやらしいこと”を教える場ではありません。子どもたちに覚えてね!と授業をするつもりもありません。親子が同じ空間で話を聞くことで、ご家庭で“いのち”について話をするきっかけづくりになればと思っています。」とお伝えしています。
子どもたちには難しいかもしれない、理解できるかどうかわからない、
そう思われる保護者の方がほとんどですが、それでいいんです。
覚えるんじゃなく、感じてもらえればそれで十分で、「そういえばあの時、いのちについて話し聞いたよね、どんなこと話してたっけ?」といつか思い出してもらえたらそれで大成功。
先日の子どもたちは、
「え~!!いのちの始まりってこんなに小さいと~!?」
「生まれるってすげ~!!」
「狭い道から生まれてくる俺たち、天才やん!!」
「こんな大きな赤ちゃん抱えて生きてるママたち、魔法使いみたいやん!!」
と、生き生きした表情で気持ちを伝えてくれます。
私)そうよ!!ママたちって魔法使いみたいよね!!すごいよね!!
ありがとうって言える??
子どもたち)「ありがとう~!!!」(めっちゃ大声!!)
私)そして自分で誕生日を決めて、自分の力で生まれてきたあなたたちすごいよね!!天才よね!!隣にいるお友達も天才!!あれ?!ここ天才の集まりじゃない!?
子どもたち)イェ~~~イ!!
始まる前は「早くお話し終わってね~早く遊びたい~」と言っていましたが、キラキラした目でドンドン前に寄ってきてくれて、ママや周りの子たちとたくさんハグをして、ふと気づくと予定の60分をはるかに過ぎていました。
夢中で話を聞いている姿にママたちは感激され、
「全然難しいことじゃないんですね」「からだの成長のことも、こちらが構えるんじゃなくてサラッと話ができるように、準備しておけばいいんだ」との声をいただきました。
「俺って天才!!」「私って大切!」「みんなすごい!」
これを気付いてくれることが何よりも大切。
その大切ないのちを、しっかり守って、しっかり生きてね!!